その言葉、大丈夫? 素敵な大人のための日本語のツボ

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「今の若者の日本語は乱れている」という言葉をよく耳にします。もはや外国語としか思えないような略語や新語が登場し、日本語独特の優雅な言い回しはどこへやら。しかし、正しい日本語を使っているつもりでも、実は間違えて覚えているということが多々あるのだそうです。

著者は、ピアノ講師からライターに異例の転身をとげ、日本語の魅力を広める活動をする中で、世の中にはびこるおかしな日本語の多さに驚いたそうです。

例えば、「役不足」。この言葉は本来の意味と間違えて認識している方が多い言葉の一つです。著者の事務所に、知人の娘さんをライターの見習いとして入れてもらえないかと打診されたそうです。しかし、娘さんの学歴を考え、もっと大きな会社に入れるのではないかと思い、著者は「お嬢様には役不足ですよ」と答えたとのこと。

“「役不足」は、能力に対して役目が軽すぎること。

それに対して間違えやすいのが、「力不足」。

こちらは、努力や能力などが不足していることをいいます。“

しかし、実際には意味を逆に認識している方が多く、もし、相手が意味を取り違えたら大変に失礼な言葉になってしまいます。

また、「これって漢字だったかな?」と思う言葉も多くあります。特にSNSでは、ひらがなで書くべきものを漢字変換にしてしまっている方が多いそうです。著者はこれを「漢字を使っておけばカッコがつくと思い込んでる症候群」といっています。

“そのお店にはよく行きます。”

この文章中の「よく」は、ひらがなでしょうか。漢字でしょうか。

漢字の「良く」の反対語は「悪く」になります。この例題の「よく」を「悪く」に置き換えても反対の意味にはなりません。例題の「よく」は頻度を表す言葉のため、ひらがなが正解ということになります。その漢字の意味を考えることで、ひらがなを使うべきか漢字なのかわかるのだそうです。

普段、何気なく使っている言葉にもかかわらず、改めて問われると「どっちだっけ?」と悩んでしまった言葉や間違えて認識している言葉が多数ありました。本書では、その根拠が示されているため、理解して正しい日本語を使えるようになっています。間違った思い込みこそ日本語を乱す原因なのかもしれません。(中山寒稀)

『知らず知らずに使っていませんか?へんな日本語』

市野桂子(著)/自由国民社