ひきこもり・ニートの就労は無理ゲー。それでも幸せに生きる道

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“無職で、ひきこもりで、生活保護受給者であった原さん。いまでは正社員として働き、一人暮らしを満喫している。”

ひきこもり・ニート問題を解決しようとしている親にとっては、目標といえる展開ではないでしょうか。しかし、ひきこもり相談員として3年間勤務した経験を持つ著者が見聞きした中で「就労→自立」に至ったのはこの原さんだけ。「キセキのケース」なのだそうです。

“Q 「一億総活躍社会」はどうしたのでしょう? 一度レールを外れても、再チャレンジさせてもらえるのではないでしょうか?

A レールがあっても列車がポンコツです。“

 “Q 得意のネットを駆使して稼ぐというのはどうでしょう? ネットだったら人と会わないでもいいですし。ヤフオクでなにかを売ったり、ブログやメルマガを書いてアフィリエイトをしたり、いろいろ手段はありそうですけど?

A そんなモチベーションはありません。“

著者がひきこもり相談に従事して1年を過ぎた頃には、すでにひきこもり・ニートが就労する可能性を諦めたとのこと。そこで、なんとかならないものかと自問自答を繰り返したのだそうです。やみくもに就労を目指しても失敗する。ひきこもり・ニートがそれぞれに抱える問題を見極めることで、初めてゴールと戦略を決め、解決の方向が見えてくるのだそうです。

そして、著者がひきこもり・ニートが自立するたった一つの方法として導き出したのが、「株」です。株取引は自宅にこもったままでも可能で、ニートの彼らが最も苦手とする「人と会う」必要がない。さらに「投資家」の肩書がつくため、無職というコンプレックスがなくなる。そして、もし就労を目指す際でも、履歴書の空白期間は投資をしていたという理由付けができるようになるとのこと。

また、現在は臨床心理士であり、1日1万円の不労所得を生み出す投資家でもある著者が、ひきこもり・ニート向けの株投資のコツを提案しています。リスク対策から株の選び方、株価のチェックはしないなど、大儲けはできないが、借金まみれにもならない、ひきこもり・ニートの思考、行動パターンを知り尽くした投資法です。

ひきこもりの半数が40歳以上で、ひきこもり歴10年以上が3割を占めるという厳しい現実。なぜ、ひきこもり・ニートから脱することができないのか、親も含めて抱える問題など、かなり踏み込んだ現実が書かれています。必ずしも就労を目指すことがひきこもり・ニートにとって解決に向かうわけではないと考えさせられました。(中山寒稀)

『ひきこもり・ニートが幸せになるたった一つの方法』

伊藤秀成(著)/雷鳥社