憲法とはそもそも何か? なぜ必要なのか? あって当たり前ではない憲法の話

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“「憲法が君たちを守る。君たちが憲法を守る。」”

日本国憲法は1946年に公布され、翌年の5月3日(憲法記念日)から効力を持ちました。本書は、1955年に出版された『憲法と君たち』の復刻版になります。憲法制定に深く関わった著者の佐藤功さん(故人)が小学校高学年から中学生に向けて、憲法とはどういうものかを説いています。

“この日本にいるすべてのひとびと、そういうひとびとの幸福、そういうひとびとの値うちを、この憲法は守っているものなのだ。だから、憲法は尊いのだよ。

こういう君たちの幸福が、こういう日本のすべてのひとびとの幸福が、何か強い力でおびやかされ、また強い権力者のひきずる戦争で、ふたたびふみにじられることのないようにというのが、この憲法がつくられた理由なのだよ。“

長い歴史の中で、現在の日本国憲法を制定するまでには多くの人の犠牲と、苦しみや苦労があったと本書では伝えています。また、日本国憲法はGHQが考えたものという思い込みがありましたが、実際には、GHQの草案を元に、著者の佐藤功さんを始め、多くの政治家や役人が大変な苦労をして作ったものだったそうです。

また、正しい選挙の大切さや政党という存在、裁判所の役割など、自分たちを守る存在である憲法の仕組みがわかりやすく説明されており、社会の教科書とは異なる視点で、憲法の重要性を説いています。

最近は、憲法改正がたびたび話題になります。本書を読み、改めて憲法改正に関して、他人事であってはいけないと痛感しました。「憲法が君たちを守る。君たちが憲法を守る。」という、最後に書かれたこの言葉の重さを感じずにはいられません。

本書は、子どもに向けに書かれていますが、大人が読んでも考えさせられる内容になっています。(中山寒稀)

『復刻新装版 憲法と君たち』

佐藤功(著)/時事通信出版局