心が軽くなる。無理をしない社交不安の乗り越え方

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“人前に出るのが苦痛。

雑談の輪に加わるのにさえ勇気がいる。

授業や会議では指名されないかと、いつもビクビクしている。

なんでもないことでも、つい人の目が気になって緊張してしまう。“

社交不安とは、人と交わることに関して抱く不安や恐れのこと。苦しんでいる人も多く、病院で治療の対象にもなっているほどです。本書では、病院に行くほどでもないけど悩んでいるという方や、薬やカウンセラーにいつまでも頼るわけにはいかないと考える方のための、心をコントロールして、自分で社交不安に対処するための方法を提案しています。

例えば、いつも無意識にしている呼吸ですが、意識して呼吸をすることが心を落ち着かせることにつながっていきます。

普段、人間は腹式呼吸と胸式呼吸の両方を行っています。緊張したり、不安が高まると浅くて速い胸式呼吸になるのに対し、心身のリラックスと結びついているのが腹式呼吸です。腹式呼吸をすると、リラックス状態を示すα波が増え、心地よい気分をもたらすエンドルフィンやセロトニンの分泌が盛んになり、全身への酸素供給量が増え、細胞活動が活発になって、免疫力が増えます。

そこで、本書で紹介している腹式呼吸の練習法が次のようになります。

  1. ベットにあお向けに寝て、両足を少し開きます。
  2. 片方の手を、おへそのちょっと下に置きます。
  3. お腹をへこますようにして、口で息をゆっくりと吐きます。
  4. お腹の力を抜き、鼻で息を吸います。

著者曰く、超一流のスポーツマンであっても、有名な学者であっても、人前でパフォーマンスをしなければならないときは不安になり、緊張するもの。大切なのは不安だったり緊張しても、力を発揮できることなのだそうです。

社交不安を持つ方の心の動きから、気持ちを楽にする方法、腹式呼吸をはじめとする体調の整える方法、当事者のつらさを減らすためのちょっとした行動や社交技術、考え方など、さまざまな面からアプローチしています。

著者自身が幼いころからの苦労が原因で社交不安に。それを乗り越え、夢を実現させていったという経験をしています。著者の実体験がベースにあるせいか、実用書でありながら、読者目線で書かれており、優しく背中を押されているような気がします。(中山寒稀)

『「人前に出るのが怖い」を治す本 社交不安を乗り越える技術』

根本橘夫(著)/秀和システム