印象で得する人、損する人。対面コミュニケーションのテクニック

マジメに頑張れば評価されるはず……なんて幻想だと感じたことはありませんか? しかも、自分よりも努力をしてないにも関わらず、なぜか評価が高い人がいる。その人たちは、要領がよく、自分は要領が悪いから。それだけなのでしょうか?

そんな歯がゆい思いをしてきたのは、本書の著者も一緒。一生懸命にやっているにも関わらす、小学校のラジオ体操では、母親から「適当にやっている」と責められ、柔道の教室では、「マジメにやっていない」とペナルティを課せられる。挙句の果てにソフトボールクラブの監督からつけられたあだ名は、「チンタラ小僧」。

なぜか、まじめにやっているにも関わらず、「手を抜いている」と怒られる。

著者は、あることをきっかけに、その原因に気が付きます。それは、イギリスのパントマイムスクールで、筋肉の使い方を注意されたこと。著者は全身の筋肉をリラックス気味に使う癖があり、姿勢が悪く、動きが小さくなることで、消極的な印象を与えてしまっていたのです。

“しぐさは‘口以上に‘ものを言う”

そこで、パントマイムにヒントを得た、言葉に頼らず、状況にマッチしたふるまいをするノンバーバル・コミュニケーションのノウハウを紹介しています。

即興演劇で使われる言葉で、「ステイタス」というものがあります。これは登場人物同士の権力の大きさを示すときに使われるもので、日常生活にあてはめると、服装や学歴、動作の大きさなどに現れるそうです。そして、そのステイタスは、自分でコントロールができるとのこと。

例えば、ステイタスを上げて、信頼を勝ち取るテクニックは、リーダーシップを発揮しなければいけないときに役立ちます。その他、主導権を握りたいとき、格式が高い式典に出席する際も、高いステイタスを意識することが適しています。

“【ステイタスが高くなるアクション】

・ゆっくり、重たい動きをする

・大きい空間を使ってふるまう

・低い声でしゃべる

・ムダな動きをしない

・リアクションを1テンポ遅らせる“

ステイタスを上げるこれらの動きは、商談や謝罪の場面で活かすことができます。この動きからイメージできるのは、落ち着いて堂々としたふるまい。確かにそういう方が営業だったら、安心できそうです。

言葉数が少なくても、なぜか好感度が高い人は、なるほどそういうことかと納得できます。なんだか損ばかりしているような気がするという方は、自分の姿、立ち振る舞いを少し意識してみると変わるかもしれませんね。(中山寒稀)

『しぐさの技術 伝わり方が劇的に変わる!』

荒木シゲル(著)/同文舘出版