原因はハイヒールではなかった!外反母趾は足の生活習慣障害
足元のトラブルの1つに外反母趾があります。足の親指が外側に曲がり、つけ根が「く」の字に変形すること。炎症を起こしたり、痛みで歩きにくくなってしまったり。昔は、「ハイヒールを履くと外反母趾になる」と言われていましたが、実は外反母趾の原因は靴ではないのだそうです。
“外反母趾を招く7つの悪い歩き方
1.足の裏で接地する「ペタペタ歩き」
2.コツコツ歩く「ハイヒール歩き」
3.1本の直線上を歩く「モデル歩き」
4.つま先を内側に向けて歩く「内股歩き」
5.つま先を外側に向けて歩く「ガニ股(外股)歩き」
6.胸を張りすぎて歩く「胸反らし歩き」
7.体が左右に揺れる「横ブレ歩き」”
これらの歩き方は、足の指をきちんと使っていないため、外反母趾を発症させ、進行しやすくなります。それを改善するための方法が「ゆりかご歩き」。かかとから、足の裏、足指へとゆりかごが揺れるようになめらかに体重移動をさせる歩き方のことです。
「ゆりかご歩きのやり方」3つのステップ
ステップ1 かかとから接地する
・ひざを伸ばす
・かかとを叩きつけない
・上半身を後方に反らさない
・指先(足の人差し指)は前方に向ける
ステップ2 体の重心を前方に移動する
・足の裏から親指方向へ
・骨盤から歩くイメージで
・上半身や骨盤だけで前方移動しない
ステップ3 足指で体重を支える
・体重を指に移動させる
・地面をつかまない
・指に力を入れない”
著者が代表を務める外反母趾研究所の統計によると、このゆりかご歩きで、外反母趾で足の親指のつけ根の痛みを訴えていた117人の方のうち、97%以上の人に改善効果があったとのこと。また、外反母趾だけではなく、内反小趾や浮き指、タコ、マメ、足底筋膜炎など、様々な足のトラブルにも効果があるそうです。
ゆりかご歩きは、道具がいらない、お金もかからない、外反母趾などの足のトラブル対策。足に不調を抱えていると、ついつい外出するのも面倒になってしまいます。「老化は足から」と言いますから、健康寿命を延ばすためにも歩き方の大切さを再確認したいところです。(中山寒稀)
古屋達司(著)/マキノ出版