それ、誉め言葉ではありません! ドラマで学べるリアルな英会話

ドラマは、エンターテイメント。当たり前ですが、ネイティブのようなその言葉をしっかりと理解している人が楽しむことを前提として作られています。欧米のドラマに出てくる言葉は、実生活で使われている英語で、英会話教材にでてくるような初心者に向けたやさしい英語とは全くの別物です。本書では、そのドラマDVDを「容赦のない英語教材」として利用する方法を紹介しています。

本書に登場するは、「フレンズ」や「24-TWENTY FOUR-」などの人気ドラマで使われているシーンやセリフ。実際の英会話は、その前後の意味で、直訳とはまったくニュアンスが変ってくることも珍しくありません。そのセリフに至るまでの会話やシチュエーション、また、そのシーンがイラストで紹介されていることで、「なぜ、こういう意味になるのか」がリアルに感じることができます。

例えば「Nice try!」。ここで登場するのは、人気ドラマ『フルハウス』のワンシーンです。大好きなスターのサイン会のために、D.J.が父親(ダニー)に欠席届にサインをさせようとしています。

“D.J.:Dad,before you go… you wouldn’t mind if I got an autograph of my favorite singer ,Stacey Q,would you?

D.J.:パパ、(旅行に)行く前に(聞いておきたいんだけど)…私の大好きな歌手のステイシーQのサインをもらってもかまわない?

Danny:No not at all.

ダニー:いや、全然かまわないよ(オッケーだよ)。

D.J.:Great.You’re the best dad.just.sig        n this note excusing me from school tomorrow,and have a wonderful trip.

D.J.:最高。パパは最高のパパよ。私が明日学校を欠席するっていうこの届にサインして、それから素敵な旅をしてきてね。

Danny:Nice Try,D.J.

ダニー:そうはいかないよ、D.J.。

D.J.:Oh,come on,Dad.You just said I could have the autograph.

D.J.:ねぇ、いいでしょ、パパ。私はステイシーQのサインをもらえるって、パパはさっき言ったじゃん。”

「Nice Try」は、直訳すると「良い試み」になるので、一見すると誉め言葉のように見えますが、ドラマででてくるこの表現は「なかなか頑張ったけど、残念ながら成功しなかったようだね」のようなニュアンスになることが多いとのこと。皮肉なのか、それとも誉め言葉と受けとめればいいのか。場面や前後の会話によって変わってくるので、シーンで見ることにより、その言葉の真意を判断することができます。

楽しむだけでなく、英語を学ぶために海外ドラマを見る場合には、コツがあるそうです。必要なのは、自分にかけている部分を埋めていく作業。まずはドラマを英語音声で聞いて自分の理解度を知り、日本語で意味を確認、気になるセリフのデータベース化していくこと。その時に、英語の直訳を自分で考えることにより、英語の構造を理解し、オリジナルのセリフが意味するところをつかむことが大切です。

一般的な英語の学習教材では学べない、シチュエーションや表現、言葉がたくさん出てくるのは、ドラマならでは。また、ドラマの続きが気になるのも、英語の勉強を続けるモチベーションになりそうですね。(中山寒稀)

『リアルな英語の9割は海外ドラマで学べる!』

南谷三世(著)/池田書店