今からでも間に合う、老後の資金対策

ふと気が付けば、自分もいい年。老後をイメージするようになって、初めて気が付く老後の生活不安。そもそも、老後の生活には、いくら必要なのか。もしかしたら、リタイア後は、カツカツで暮らさなければいけないのか。40歳、50歳を過ぎてしまったら、もう取り返しがつかない? そんな老後の不安や疑問のヒントになる一冊です。

生命保険文化センターの意識調査によると、夫婦2人が老後の生活に必要と考える最低日常生活費は、平均で月22.0万円。それに、「ゆとりのための上乗せ額」を合計した「ゆとりある老後生活費」は平均で月34.9万円となります。さらに、もし在宅介護が必要になった場合の費用は1人当たり、平均で月6万9千円。それに対し、無職の夫婦世帯の公的年金の平均支給額は、約19万円で、最低限の生活であっても、赤字になってしまいます。

そこで、著者が状況別に提案している対策が、3つあります。

まずは、ある程度の資金がある人。

“40代で貯金2000万円を使い、健全で安全な不動産投資を中心とした資産形成をお勧めします。”

では、すでに50代の人や、貯金をする時間がない人はどうしたらいいのか。

“貯金が800万円あれば、その一部を投資して自分の経験した体験を価値や商品にしてインターネット上で発信すれば、毎日の生活レベルの収入は確保できる可能性があるのです。”

会社勤めをしながら300万円を自分に投資し、自分の価値を作り出し、ビジネスを習得する。毎月の収入が本業を超えるようになったら脱サラ。残りの500万円は、そのビジネスに専念するために、1年間休職や退職した時の生活費に充てるのだそうです。

そして、資金がない場合。

“あなたのライフスタイルの見直しや、親から引き継いだ場合の実家の不動産の資産価値や利用価値などの活用によって、安心できる生活や資金作りができる”

例えば、親の持ち家をリフォームして賃貸にして家賃収入を得るなどの方法があります。

しかし、やっぱり不安はつきもの。ある専門家が指摘する「日本人は世界で一番騙されやすい人種である」というのは、かなり当たっていると著者は話します。日本リサーチセンターの調査によると、マスコミ報道の「うのみ度」が先進国の中でダントツに高いのが日本です。それに対し、こうアドバイスをしています。

“一般的な日本人は、経済や商売について何の知識も経験も訓練もなく、社会に出てしまい、プロの商人に騙され、不要なものを買ったりしてしまうわけです。少々の失敗は経験として必要かもしれませんが、特に不動産となると経済的、精神的インパクトも大きいので、事前の予備知識くらいは持つべきだと思います。”

また、金融や不動産の動向は日々、変化をしています。時代の変化に対応しながら、あらゆる解決策を検証し、最適な答えを導いていくためには、知識を提供してくれる、複数の専門家のアドバイスが必要とのこと。

自分の老後は、自分で考える時代になってきているようです。まずは、知ることから、自分の老後対策を始めたほうがよさそうですね。

『貯蓄800万円「安心老後」』

洲浜拓志(著)/ぱる出版