薬=健康ではない。薬学部教授が教える上手な薬との付き合い方

薬を知り尽くしたプロといえば、薬剤師。常に薬が身近にある生活をしているがゆえに、必要以上に薬を使うことはないのだそうです。薬は、必要な時に必要な分だけ使うことが大切。著者は、薬に頼り過ぎず、上手に付き合っていくことをすすめています。

“私たちは、薬学部に入ってきた学生に、まず「薬はリスク」と教えます。これは今に始まったことではなく、私が薬学部に入学した40数年前もそう教わりました。言ってみれば、薬学部には「薬はリスクである」という考え方が伝統的に根付いているのです。”

薬には表の顔と裏の顔があり、その裏の顔も薬剤師はよく知っているのです。薬(西洋薬)はあくまでも化学薬品であり、必ず致死量があります。裏の顔のひとつである副作用はその前段階。そう考えると、ちょっとした副作用でも何だか不安になってきますが、やはり病気になれば薬は必要。そこで著者が提案する上手な薬との付き合い方の基本は次の通り。

“ポイントは2つあります。

  • 薬は病気になっときに飲む。
  • 回復したらすぐに服用をやめる。

とても大事なことなので、別の視点からも確認しておきましょう。

・薬を予防のために飲まない。

・薬とは長い付き合いをしない。“

しかし、ちょっとした不調はよくある話。そんな時はどうしたらいいのでしょうか。著者は薬に頼らずに健康になる方法を紹介しています。

例えば、森林浴。森の中を歩くことにより、血圧が下がり、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌量が減ることが明らかにされています。特に血圧が高い人は、午前中の森林浴がおすすめです。

また、世界でもっとも患者数が多いと言われる歯周病ですが、クロモジの楊枝で予防できる可能性が高いそうです。クロモジは、クスノキ科クロモジ属の落葉低木から作られる高級楊枝。著者らがクロモジ枝葉から抽出した精油を使って口腔内微生物の代表的な菌である齲蝕金(虫歯菌)、歯周病菌、カンジタ菌の抗菌活性を調べる実験を行ったところ、クロモジはどれに対しても抗菌性を示したとのこと。

著者が提案している健康法は、日本では昔から行われている方法や、人間の本来の機能を生かしたもの。もちろん、薬は必要なものですが、もっとゆったりと自分の体と向き合うことも大切なのかもしれません。

『薬学部教授だけが知ってる 薬のいらない健康な生き方』
千葉良子(著)/ダイヤモンド社