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2007年11月01日

赤土に咲くダリア

(日原いずみ/著 ポプラ社)
 処女作『チョコレート色のほおずき』の鮮烈なデビューから4年の時を経て、著者の才能がさらに大きく花開いた。自らの激動の日々を赤裸々に綴った渾身の私小説だ。
 主人公・時枝は、奔放な恋愛や子宮の病気を経験し、やがて結婚、妊娠、出産に至る。二児の母となった彼女が、女性ならではの鋭敏な感受性で、変化していく自身の肉体や精神を丁寧に掬い上げ、描いていく様に共感を覚える女性は多いだろう。
 さらには、厳しい現実や試練をも全身で受け止めようとする彼女のまっすぐな魂が圧巻だ。加えて印象的なのが、作品世界を包む大らかなエロスと生命力。どこか「母なる大地」を想起させるタイトルも秀逸だ。

投稿者 tamag978 : 2007年11月01日 04:08