なぜ日本人のテニス・・・書評写真

『なぜ、日本人のテニスは世界で勝てるようになったのか あなたのテニスを強くする66のインテリジェンス』 山本博士(著)/自由国民社

 

今、最も旬な人物として世界中から注目を浴びているのが、プロテニスプレーヤーの錦織圭選手。これまで、決して強いとは言えなかった日本人が、世界のトップクラスの選手と名を連ねるようになったのは、快挙と言っていいでしょう。

なぜ、錦織選手は強いのか、そして、日本人が強いテニスを目指すために必要なものは何か。スポーツバイオメカニクスと科学的指導法を結びつけたバイオメカニクスインストラクションの研究家で、全米大学協会公認講師である著者が、「新世代テニス」について、解説しているのが本書です。

なぜ、「日本人はテニスで勝てない」と言われてきたのでしょうか。その理由は、次の4つ。

 1.コートのサーフェスの違い

 2.身長の大きさの違い

 3.パワーの違い

 4.メンタルの違い

素人から見れば、身体が大きくパワーに優れた外国人選手を相手にするのは、どうにもならないのではないかと思ってしまいます。ところが、そのどうにもならない部分を受け入れ、有利な部分を生かせば、勝利を得る方法があると著者は説きます。

それが著者の勧める「新世代テニス」。脳や人体メカニズム、テニス物理などを取り入れた、いわば「脳で勝つテニス」です。ちなみに錦織選手は12歳のころから、この新世代テニスの源流にあたる部分を学んでいたそうです。

「テニスは奥が深い!」というのが正直な感想。また、試合中の心理戦や話題になったプレーの解説がたびたび登場するので、テニスはプレーより観戦派の私でも、とても興味をそそられました。今後のテニスの試合は、別の視点から楽しむことになりそうです。図解付きでわかりやすく、家でできるトレーニングもありますので、密かにテニスのレベルを上げたい方、強くなりたい方は読んでみてはいかがでしょうか。(中山寒稀)