部屋の整理はココロの整理から。アドラー心理学で自分の答えを見つけるための片づけワーク

書評写真・片付ける勇気

最近、「片づけられない人」が注目を集めています。「ゴミ屋敷まではいかないけれど、いつも雑然としている」「頑張って片づけてみたけど、数日で元どおり」「片づけているつもりが、実は山積みのものが右から左へ移動しただけ……」など、片づけたいけど上手くいかないという悩みを抱えている方が増えているようです。

元々、片づけ好きだった著者が初めて受けた講座は、収納術。ところが「片づけられない」を卒業したいがゆえにその講座を受講した方の中に、片づけられるようになった方は著者が知る限りひとりもいなかったそうです。そこで、著者が片づけられない方の声を辿って行ったところ、「人は、ココロの整理ができない間は、片づけられない」という結論に達し、心理学を学ぶに至ったとのこと。

今まで片づけられなかった方でも、アドラー心理学で自分の気持ちに気づいてあげることで、必ず片づけられるようになると著者は言っています。

アドラー心理学に「見かけの因果律」があります。本来は因果関係がないにもかかわらず因果関係があるように見せかけることです。

例えば、「時間がなくて片づけられない」という方がそれに該当します。実際には時間がなくても片づけられる方はたくさんいるのですから、片づけられないことと、時間がないことは関係がありません。つまり「時間がない」ことに責任転嫁し、「片づけ下手」という事実や片づける努力をすることから目を逸らしています。実は「時間がない」方が自分にとって都合がよいのです。その状況を克服するためには他の予定を入れる前に、まず片づけの時間を確保することが必要になります。

自分の間違った行動に気づくことで、問題行動を修正できるとのこと。

 “問題に直面することを決心したら、勇気を奮い起こして

「状況を改善するために、私にできることは何か?」

という観点から考えることで、正しい道を歩める。“

心理学がベースになっているので、言い訳を否定する耳に痛い話も多いのですが、本気で片付けに向き合いたい方におすすめです。まずは「事実を受け止める」ことが大切だと感じました。また、本書はポイントポイントに自分で記入する「ワーク」があり、そこで自分の答えを導き出すことにより、「読み流す」ことなく進めることができます。                     (中山寒稀)

 『アドラー心理学でココロも部屋もスッキリ! 片づける勇気

佐原美和(著)/岩井俊憲(監修)/KKベストセラーズ