[`evernote` not found]
LINEで送る

夢を売る仕事は甘くない。知られざるアイドルの実態

書評写真・アイドルだって人間

「大きくなったらアイドルになりたい!」そう夢見るお子さんは少なくありません。「そんなに甘いものじゃない」という親御さんも多いことと思います。でも、実際のところはどうなのでしょうか。

なりゆきでアイドルユニットに所属することになった著者が告白したのは、卒業したばかりのリアルなアイドル生活。収入、恋愛、オタク、家族や周りの反応など、「やっぱり芸能界は甘くない」と言ってしまえるほど、具体的に書かれています。

 “生きていくためには、バイトをするしかない!そう思い、ライブが終わったらそのままバイト先へ向かい、朝までひたすら働いて、そのまま寝ないでまたライブへ向かう……という、なんとも鬼畜過ぎる週末を、ほぼ毎週のように送っていました。“

まず、アイドルとして活動し、働いているのにバイトが必要なのか?という疑問が浮かびます。実は、CDの売り上げのうちアーティストの取り分はたったの1%。それを最高16人いたメンバーの人数で割るのだそうです。そのため、たとえ1万枚売れたとしても、収入はバイトの日給にも満たないとのこと。

そこでグッズの物販や撮影会などでお金を稼ぐことに。しかし、売り上げは衣装代や宣伝費、次のCDの製作費などに消えてしまい、アイドル自身に入ることはほとんどないのだそう。アイドルでいるにはお金がかかるのです。

やがて自らアイドル卒業を決意し、その後の道を模索することになります。とりあえず就職活動を始めたものの、就活セミナー講師に突き付けられたのは、とても厳しい現実。

 “「アイドル活動は職歴に入らないから消してください」

と冷静に言い、エントリーシートを私に突き返しました。

あんなに必死な思いで頑張っていたのにも関わらず、アイドルという活動は職歴にもならず、エントリーシートに書くことすら許されない。“

講師にアイドル活動を完全否定された上、完成したエントリーシートで応募しても、ほとんど書類選考で落ちてしまったそうです。そんな厳しい現実に直面しても、やがて立ち上がり新しい夢を見つけ出します。

 「自分の人生に自信を持つ」というポジティブな姿勢を崩さない強さやたくましさを持ち続けることこそ、アイドルの本質なのかもしれません。明るくあっけらかんとした告白本ですが、「夢を追い続ける厳しさ」もしっかりと書かれています。 やっぱり芸能界は厳しいと実感しました。テレビで活躍している芸能人の見方が変わる一冊です。                                                                                                                              (中山寒稀)

『アイドルだって人間だもん!元アイドル・めろんちゃんの告白!』

山口めろん(著)/創芸社

 

[`evernote` not found]
LINEで送る